短編集だが、書名になっている「殺人出産」が一番長く、印象的な設定だった。
人口受精で生まれる子どもが主流になり、プライベートな出産とセンターで育てられる子ども、後者の割合が増えつつある世界観は『消滅世界』に通じるが、「生み人」になって10人産めば一人を殺人する権利が与えられたり、殺人犯には10人産む刑罰が科される設定が強烈な作品。
架空の社会システムがどのように機能するか、にひきつけられて一息で読める。
人は人生で4度、殺意を覚えるーー。芥川賞受賞作家、村田沙耶香の最大の衝撃作はコレだ!--今から100年前、殺人は悪だった。10人産んだら、1人殺せる。命を奪う者が命を造る「殺人出産システム」によって人口を保つ日本。会社員の育子には十代で「産み人」となった姉がいた。蝉の声が響く夏、姉の10人目の出産が迫る。未来に命を繋ぐのは彼女の殺意。昨日の常識は、ある日突然変化する。表題作、他三篇。
祝!芥川賞受賞
村田沙耶香 最大の衝撃作はコレだ!
10人産んだら、1人殺せる。「殺意」が命を産み出す衝動となる。
今から100年前、殺人は悪だった。10人産んだら、1人殺せる。命を奪う者が命を造る「殺人出産システム」によって人口を保つ日本。会社員の育子には十代で「産み人」となった姉がいた。蝉の声が響く夏、姉の10人目の出産が迫る。未来に命を繋ぐのは彼女の殺意。昨日の常識は、ある日突然変化する。表題作、他三篇。
殺人出産
トリプル
清潔な結婚
余命
短編集だが、書名になっている「殺人出産」が一番長く、印象的な設定だった。
人口受精で生まれる子どもが主流になり、プライベートな出産とセンターで育てられる子ども、後者の割合が増えつつある世界観は『消滅世界』に通じるが、「生み人」になって10人産めば一人を殺人する権利が与えられたり、殺人犯には10人産む刑罰が科される設定が強烈な作品。
架空の社会システムがどのように機能するか、にひきつけられて一息で読める。