読み心地は軽快でスラスラ進みますが、中身はどれもこれも「ヤバい」の一言!
一話一話のインパクトが強烈で、凄まじい世界観でした。
整形を打ち明けた途端に職場の「お姉様方」の標的になってしまう「眼帯のミニーマウス」。
推しへの愛が執着へと変わっていく恐怖を描いた「神田タ」。
さらに、新築祝いに招かれたはずが、いつの間にか不倫の公開処刑場と化す「嫌いなら呼ぶなよ」。
ライターと作家の泥仕合に巻き込まれた編集者が、気づけば新たなターゲットにされる「老は害で若も輩」。
登場人物たちは皆、どこか「ズレて」います。
けれど、そのズレを「全く理解できない」と切り捨てられないのが、この本の恐ろしいところ。読んでいて「あ、こういう感情、自分の中にもあるかも……」と気づかされ、ギョッとしたりヒヤッとしたり。
人間の醜さや滑稽さをエンターテインメントとして昇華した、最高に刺激的で「楽しい」一冊でした。


















