『ヘーゲル全集(第8巻2) 精神現象学;2』は、山口誠一氏による翻訳・編集で提供される、ヘーゲルの代表作『精神現象学』の後半部分を扱った学術書である。本巻では、自己意識の発展、理性、道徳、宗教、そして精神の絶対的知へ向かう過程が詳細に論じられ、ヘーゲル思想の核心的テーマである「意識の弁証法的発展」を読み解く内容となっている。高度で抽象的な哲学体系を理解するために不可欠な注釈や解説も含まれ、哲学研究者や大学生にとって深い洞察を得られる貴重な一冊である。
この記事はアフィリエイト広告を利用しており、広告の収益で運営しています。
作品詳細を開く
発売日: 2025年04月30日
発行元: 知泉書館
批判的校訂によるアカデミー版の成果を踏まえ,日本語版独自の編集により訳出,解説と詳細な注は新たなヘーゲル研究の基盤と最新のヘーゲル像を提供し,従来の関連作品を一新する待望の本格的全集である。
ヘーゲルは『精神現象学』(1807年)で,意識がどのようにして日常的意識の「感性的確信」の段階から「絶対知」にまで自己を高めていくのか,人間精神の歴史を描き独自の「体系」を示した。
本巻では,「自己意識」章から,「理性」,「精神」,「宗教」,そして最終章「絶対知」章までを収める。
「自己意識」は自己の自立を確証しようと〈欲望〉や〈主人と奴隷〉の関係を通じて承認を求める。しかしどれも真の自己の自立を確証するに至らず,〈不幸な意識〉として自己と本質体の分裂を経験する。「理性」はこの分裂を乗り越えようとし,自己と実体の同一性を信じて〈事象〉を通じて世界を把握する。さらに「理性」は,相互承認に基づく共同体的実践の中で「精神」へと展開し,人倫的行為のなかで自己を確立する。「宗教」的段階を経て,神との表象的な統一の限界を超え,絶対的概念である「絶対知」に至る。
ヘーゲルによる執筆準備の断簡,および訳者による詳細な総解説・『精神現象学』総索引も収録。
半世紀にわたる訳者の『精神現象学』研究の集大成。
すべて見る
新着の本すべて見る
30日間で人気のまとめ記事





すべて見る
小説のまとめ記事





すべて見る
おすすめのまとめ記事





すべて見る
漫画のまとめ記事





すべて見る
趣味のまとめ記事




