アガサ・クリスティが生み出した名探偵でポアロに次いで有名なのが、ミス・マープルです。
本作はミス・マープルシリーズの長編6作目。
クリスティ作品全体の中でも評価の高いものになります。
物語のはじまりは、レックス・フォテスキューという投資信託会社社長の毒殺事件から。
なぜか、死体のポケットにはライ麦がぎっしり。
捜査に乗り出したニール警部がフォテスキューの家へむかうと、そこでも殺人事件が起こってしまう…という展開です。
重要人物が全員出揃う前から事件が起こり、捜査パートでも謎や因縁が次々に提示されていくため、最初から最後まで緊張感が続きます。
また、ミス・マープルのかっこいい一面が描かれているのもポイント!
殺されてしまった人の中に、かつてミス・マープルが行儀作法を教えた、小間使いのグラディスという娘がいます。
しかし、彼女の死に様は侮辱的なもの……
これに激怒したミス・マープルも物語の舞台へ乗り込んでくることになるのですが、その登場シーンがかっこよくて、とても印象的でした。
ネタバレになってしまうので詳しくは言えませんが、ラストシーンの切なさも堪りません。
ミス・マープルシリーズは初めてという方にもおすすめなので、ぜひ最後まで読んでみてください!