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「自分って何だろう」と改めて考えさせられた。歩は、周りの人に流されながらも、自分の居場所や生き方を探している。その姿が、今の自分と重なって、読んでいて何度も胸が苦しくなった。
中巻では、歩が高校生から大学生になり、少しずつ大人になっていく。でも、彼はずっと「誰かの期待に応えよう」としていて、自分の本当の気持ちを押し殺しているように見えた。特に、姉の真穂との関係が印象的だった。真穂は強くて、自分の信じるものにまっすぐで、歩とは正反対。でも、そんな姉の存在が、歩にとってはずっと「答え」だったんだと思う。
読んでいて、「自分の言葉で、自分の人生を語る」ってすごく難しいことなんだなと感じた。周りの目を気にしてばかりで、本当は何がしたいのか、何が好きなのか、よくわからなくなることがある。でも、歩が悩みながらも少しずつ自分を見つけていく姿を見て、「それでも探し続けることが大事なんだ」と思えた。
この本は、ただの成長物語じゃない。宗教や家族、社会との関係など、いろんなテーマが詰まっていて、読むたびに新しい気づきがある。僕も、歩みたい人生を「誰かに決められる」のではなく、自分で選べるようになりたい。そのために、もっと自分の気持ちに正直になろうと思った。















