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この作品は精神科医の漫画でありながら「新型コロナウイルス感染症」の病棟で、医療従事者が何をしているのか詳しく描かれるシーンが多く見受けられました(他の巻は、主に精神疾患や発達障害のお話が多く描かれて来ました)。新型コロナウイルスに感染した患者に関わる医療従事者たちは、一体どのような気持ちで治療に当たっているのか?激務の中、彼らはどんな日常を送っているのか?この1冊という短いページの中で、とても分かりやすく、そしてリアルに描かれています。またこの巻では、医療従事者の視点だけではなく、新型コロナウイルスが流行したことにより精神疾患を患ってしまった一般の方(主婦)のお話も描かれています。この巻には、ウイルスを洗い流すために1時間以上手洗いをしてしまう主婦についての話が掲載されています。強迫性障害を患った主婦の夫や子供の反応がすごくリアルで考えさせられました。強迫性障害(今の時代はこのような言い方をしないとこの漫画で知りましたが、あえて分かりやすさを重視し、前の呼び方で記載させていただきます)は特別な病気ではなく『誰しもなりうる病』なのだと、改めて理解することができました。偏見されがちな精神疾患。この巻だけではなく「shrink」という漫画を全巻通して少しでも理解してくれる方が増えたら良いと思っています。