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上巻に続き、村田沙耶香さんらしい鋭い視点で描かれた深いテーマが印象的でした。登場人物の心の葛藤や世界への不安が繊細に描かれ、彼らがどんどんと絡み合っていく様子にドキドキしました。ラストの展開には驚かされ、感情が大きく揺さぶられました。上巻からの流れをしっかりと受け止めつつ、最後には少し希望を感じさせる部分もあって、心に残る一冊でした。
14年前、「リセット」を経験した人類は混乱の最中にあった。しかしラロロリン人の考えた「人間リサイクルシステム」がうまく機能し、やがて社会は再生を迎える。そして49歳になった空子は「クリーンな人」として、美しく優しい世界を生きている。「クリーン・タウン」の実家に戻り、同級生の白藤遙とその娘・波とともに。ようやく訪れた穏やかな社会の中心には、さらなる変貌を遂げたピョコルンがいた。都合の良い「道具」・ピョコルンを生み出した果てに人類が到った極地とは。村田沙耶香の全てが詰まった新たなる代表作。
上巻に続き、村田沙耶香さんらしい鋭い視点で描かれた深いテーマが印象的でした。登場人物の心の葛藤や世界への不安が繊細に描かれ、彼らがどんどんと絡み合っていく様子にドキドキしました。ラストの展開には驚かされ、感情が大きく揺さぶられました。上巻からの流れをしっかりと受け止めつつ、最後には少し希望を感じさせる部分もあって、心に残る一冊でした。