『道元「赴粥飯法」 ビギナーズ 日本の思想』(道元/石井修道)は、曹洞宗の開祖・道元の著作『赴粥飯法』を初心者向けに解説した入門書である。僧侶の日常生活や作法を通して説かれる禅の思想や心構えを平易に紹介し、食事や日常の所作に込められた精神性を理解できるように工夫されている。禅の実践的な哲学を現代生活に応用するヒントを与える、思想入門として読みやすい一冊である。
道元の著作の一つ、「赴粥飯法」には、仏道修行における食事の意義と作法が述べられている。禅では「さとり」の境地を、日常の営みの中に見出す。そのため、生活の要である「食」は、大事な修行の場でもあるのだ。自らを満たすだけでなく、他者へと想いを向け、心穏やかに生きていくヒントが、ここにはある。道元の意思を説き明かす、やさしい現代語訳と解説に豊富な写真資料を加え、「解題」「道元禅師の生涯」も収録した決定版。
はじめに
『赴粥飯法』
一、 食事と仏法
二、 食事の知らせ
三、 僧堂の入り方(入堂)
合掌の仕方
前門と後門
食事の席順
四、 席に着く方法(上床)
席の上がり方
座位
食事の始まり
五、 器の用意(下鉢)
六、 聖僧への食事のお供え
七、 住職の入堂
八、 食器の並べ方(展鉢)
九、 食前のお唱え
一〇、施食のお唱え
一一、食事の宣言(喝食)
一二、布施に対するお唱え
一三、給仕の仕方(行食)
給仕の速度・順番
給仕の動き
その他、注意事項
一四、給仕の受け方(受食)
一五、五つの想い(五観の偈)
一六、他のものたちへの供養(出生)
一七、粥(朝食)の食べ方
一八、飯(昼食)の食べ方
食べる時の態度
食器を扱う際の指について
手でいただくこと
箸でいただくこと
その他、注意事項
一九、食器の洗い方(洗鉢)
二〇、器を洗った水の処理(折水)
二一、食器の収め方(収鉢)
二二、食後のお唱え(処世界梵)
二三、僧堂からの退出(出堂)
二四、説法がない・特別な茶礼の場合(放参・大坐湯・煎点)
解題
一、『赴粥飯法』総説
二、インドにおける仏教と食
三、中国における仏教と食
四、道元禅師と清規
五、道元禅師と食
道元禅師の生涯
道元禅師関係略地図
道元禅師略年表
現在の読誦偈文
『赴粥飯法』原文
主要参考資料
執筆者略歴
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