主人公の古倉恵子が社会の「普通」に馴染めず苦しみながらも、自分らしい居場所を見つける姿に深く共感しました。生き方の多様性や個性の尊さを静かに考えさせられる作品です。
容量の悪い主人公がひたすらコンビニでバイトをする本ですが、感情移入や共感みたいなものは一切できませんでしたが、なぜか本を捲る手が止まりませんでした。
いい意味でなんとも言えないきみわるさ、気持ち悪さを感じる。そんな本です!
主人公はコミュニケーションの取り方がわからない。大人から問題視され積極的に人とは関わらなくなった。
大学時代に始めたコンビニバイトはマニュアル通りに動けば普通の人でいられるので気が楽になり、卒業後も就職せずにバイトを続けている。
主人公は今でいう発達障害の傾向がありそうだ。でもそれ以上に周囲の人の同調圧力が強すぎてやるせない。
コンビニで働く主人公が社会の「普通」に違和感を抱きながらも、自分の居場所を見つけようとする物語。独特な語り口と鋭い社会批判が魅力的です。日常の中に潜む違和感や、社会の期待に応えられない人々の苦悩を描いており、自分自身の生き方を見つめ直すきっかけになります。
「普通の人」の気持ちがわからない主人公。甥っ子も可愛いと思えない、恋愛や結婚にも興味がない、というか興味を持つ気持ちがまるで理解できない。
そんな彼女が目的を見出すことができるのがコンビニでのアルバイトだった。商品が切れないよう補充する、レジで客を待たせないようにするだけにでなく、シフトに支障をきたさないよう健康管理することまで、生活のすべてがコンビニを中心に回っている。
主人公の生きにくさに共感する読者もいると思うが、そういう主人公が他人から不通と思われないことを気にすることに違和感がある。普通の人の感覚が持てないのに、孤立するのは嫌、という感覚があるのが謎。