ありがとう
0
池波正太郎の食随筆集『散歩のとき何か食べたくなって』の読書感想文をご紹介します。
本書は、著者の食への飽くなき探求心と、江戸の粋を愛する心が溢れる一冊です。
春の浅蜊、秋の松茸、冬の牡蠣など、季節の移ろいと共に変化する旬の食材を求め、著者は街を歩きます。
そして、そこで出会う料理や酒、人との語らいを、巧みな筆致で描き出しています。
特に印象的なのは、著者の食に対する好奇心と、それを追求する行動力です。
美味しそうなものがあれば、迷わず店に入り、時には遠方まで足を運びます。
また、料理の味だけでなく、その背景にある歴史や文化にも深い関心を寄せ、読者に食の奥深さを教えてくれます。
この本は、単なるグルメ本ではありません。
食を通して、人生の豊かさや喜びを教えてくれる、まさに「食」のエッセイ集です。
街へ繰り出したくなる。
何か美味しいものを探したくなる。
そんな一冊です。