ありがとう
0
一頁毎に泣けてしまい電車の中で読まなくてよかったと思うくらい良い話でした。
ホスピスの立地場所は、海が近くて、近くにぶどう農園もあり見晴らしのいい場所があるこの本の舞台。この立地条件を読んでこんな所にホスピスがあるなら私も入りたいと真剣にネット検索しそうな場所でした。この本のホスピスでは、思い出のおやつをリクエストでき、その思い出とおやつをみんなで共有するのです。
この本の主人公は、両親が幼いときに亡くなり母親の弟である叔父さんに大切に育てられました。そして、その叔父さんも再婚して新しい家庭を持っていました。いわば独りで死を迎えるためにこの海のみえるホスピスを選んだのです。結果的には叔父さんがホスピスに会いに来てくれ、愛情を持って看取られるのですが、結局は最期にどうやって看取ってもらえるかが重要なのです。
たぶん、この本のホスピスでは看取ってくれる家族がいなくても、マドンナと呼ばれる看護師や暖かく世話をしてくれるスタッフがいるので安心できそうです。
本当にこの本のようなホスピスがあって、主人公のような幸せな最期が迎えられたらいいなと思える本でした。