『絶望を希望に変える経済学 社会の重大問題をどう解決するか』アビジット・V・バナジー/エステル・デュフロ著(村井章子訳)は、貧困や教育、医療など現代社会が抱える重大問題に対して、実証的なデータと経済学の視点から解決策を探る一冊です。著者たちは、現場での実験や統計データに基づき、理論だけでなく実践に根ざした社会改善の方法を紹介しています。読後は、絶望的に見える社会問題も、合理的かつ効果的なアプローチによって希望に変えられることを実感でき、政策や個人の行動の重要性を考えさせられる内容でした。
2019年ノーベル経済学賞受賞者による受賞第一作、待望の文庫化
いま、あらゆる国で、議論の膠着化が見られる。多くの政治指導者がひたすら怒りを煽り、不信感を蔓延させ、二極化を深刻化させている。対立する人々は、話し合いをすることもままならなくなっている。ますます建設的な行動を起こせなくなり、課題が放置されるという悪循環が起きている。
* * *
社会全体を覆う「危機」において、経済学と社会政策は重要な役回りを演じている。
●市場から見捨てられた人々を社会はどう救うか。
●成長を回復するために何ができるか。
●急拡大する不平等に打つ手はあるか。
●貿易は不平等にどのような影響をもたらすのか。
●貿易の未来はどうなるのか。
●移民問題にはどう取り組むのか。
●新技術にどう対応するのか。
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だが、「経済学者」への世間の信用度は、「政治家」に次いで二番目に低い。どうしたら「まともで良い経済学」の最新の知見を、もっと一般の方々に活用してもらえるようになるのだろうか。
よりよい世界にするために、経済学にできることを真正面から問いかける、希望の書。
Chapter1 経済学が信頼を取り戻すために
Chapter2 鮫の口から逃げて
Chapter3 自由貿易はいいことか?
Chapter4 好きなもの・欲しいもの・必要なもの
Chapter5 成長の終焉?
Chapter6 気温が二度上がったら・・・・・・
Chapter7 不平等はなぜ拡大したか
Chapter8 政府には何ができるか
Chapter9 救済と尊厳のはざまで
結論 よい経済学と悪い経済学
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