タイトルに惹かれて読んでみました。
猫好きにはたまらん本です。
物語のあらすじは以下の感じです。
京都市中京区の薄暗い路地にある「中京こころのびょういん」。
心の不調を抱えて病院を訪れた患者に、医者が処方するのは、
薬ではなく、本物の猫です。
戸惑いながらも、猫を「服薬」する患者たちは
気紛れで繊細、手がかかるけど愛くるしい猫と暮らすことで、彼らの心も少しずつ変化していきます。
作品中にこれってまさかと思うことがあり、
繋がった時には切なさを感じ、命を扱う責任を
考えさせられました。
猫好きにはぜひ読んでほしいですし
猫が好きじゃない人にも読んでみてほしいです。
猫と人とのふれあいを温かく描いていて読み終わった後に優しい気持ちになれました。
心の不調を抱えた人たちだけでなく、まわりにいる人たちも猫の魅力に魅了され、可愛がっている姿も印象的。
猫を処方するって現実世界でも効果がありそうな気がしてきます。
猫を処方する中京こころびょういんの飄々としたニケ先生と気難しい美人さんの看護士のチトセさんのやり取りも面白い。
Googleマップには存在しない病院で読んでいる途中、ホラーなのかと思いきや、処方される猫たちは実在するし、設定はかなり奥深くて、京都本屋大賞受賞するだけの作品だと思いました。
猫好きだけでなく、優しさに触れたい人にもおすすめの小説です。
表紙の猫ちゃんが可愛すぎて、手に取りました。
不思議な世界のお話だけど、なぜか心がほっとするし、気付けば涙も出る。
読みながら猫を処方してもらったような気持ちになりました。
京都の通りの名前で実際の場所を想像しながら読むのも楽しかったです。