この本は非行少年には発達障害や知的障害をもっている場合が多く「ケーキを等分に切る」ことすらできない、そのような非行少年たちを社会生活で困らないように指導していく方法が公開されています。
軽度の知識障害をもっている人たちが生きやすくなるにはどのような支援が必要か学びたいと思いこの本を購入しました。
現在、知的障害者の定義はおおよそIQ70未満で社会性に障害があることとなっています。
しかし、1950年代の定義は「IQ85未満」でした。
普通に生活を送る上でIQが100ないとしんどいと言われています。
IQ85以下になると相当な生きづらさを感じているのかもしれません。
生きづらい状態なのに支援がないと、どうしたらいいかわからず犯罪を犯してしまう可能性があります。
周囲から見ると軽度の知的障害者は日常生活を送る上では仕事をしたり、運転免許証を持っていたりと健常の人たちと何ら変わりないのです。
そのため、周囲に気づかれることなく生活しており、何か問題を起こした時にやっと気づかれるという状態です。
私が小学生の頃は"発達障害"という障害はあまり知られていなかったように思います。
親にも気づかれず、そのまま学校を卒業すると社会に出てからも支援と繋がるのが難しく、仕事をしても続かない、対人関係が上手くいかないという問題もあり引きこもってしまいます。
そうなると社会からも気づかれなくなってしまいます。
知的障害や発達障害をもち、問題行動を繰り返す場合は、投薬治療といった対症療法しかなく、根本的に治す事は難しいとされています。
「褒める」「話を聞く」という支援は、子どもの気持ちを受け止めて落ち着かせるには効果がありますが根本的な解決策にはなりません。
困っている子どもたちには社会面(問題解決能力と感情コントロール)、学習面(見る力、聞く力、想像する力)、身体面(身体的不器用さの改善)の3支援が必要です。
この本では、認知機能向上への支援として有効な「コグトレ(認知機能強化トレーニング)」を紹介しています。
困っている子どもたちに早期に気づき、支援を行うためには、毎日通い、かなりの時間を過ごす学校で新しい視点をもった教育を実施していくことが求められます。
非行少年を教育していくことよりも、非行化が心配される子どもたちに早く気づき支援に繋げていくことが重要だと学びました。
問題を起こす子や学校で落ちこぼれと言われるような子たちが、どのような背景があって生きてきたか、どのように考えているか。そして、直すという店から今後どのような対応を取れば日本の未来に好影響を与えることができるのか!