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島に閉じ込められた人、島から逃げた人、戻ってきた人。
立場は違っても、どの物語にも「ここに生まれてしまった」という諦めと、
それでも切り離せない郷愁が、静かなミステリー仕立てで滲んでいます。 
ラストに向かって、過去の秘密やすれ違いの理由が明らかになるたび、
島という“狭い世界”が呪いではなく支えにもなりうることが見えてきて、
読み終えたあと、自分にとっての「帰る場所」についてもそっと考えたくなる一冊でした。
ありがとう
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舞台になっている瀬戸内の白綱島は架空の地名だが、著者の出身地、因島を思い浮かべて読むことになる。
短編集の書名は中の1篇から取られることが多いが、島を出て行った人がかつて閉鎖的な島で送っていた辛い過去と行き来する作品に共通するテーマを表すことばが書名の「望郷」である。
辛い中に最後に希望を感じられるストーリーから、島を肯定するか否定するか、著者のせめぎ合う思いを感じる。















