映画をただのエンタメとして楽しむのではなく、その背後にある構造や演出がいかに巧妙に組み合わされているかを深く知ることができました。特に「なぜ好きな映画は何度も観たくなるのか?」という問いに対する解答が非常に興味深かったです。映画の感情的な影響や、観客が繰り返し観たくなる理由について考えるきっかけになりました。映画を観る際の新しい視点が得られ、次回映画を観る時が楽しみになりました!
リリー・フランキーさん推薦!
「人になるほどと頷かせることは難しい。
一度観た映画を再び観賞させることは、更にまた難しい。この一冊は、そのふたつの難題を併せ持っている。それは、御木茂則が映画制作のプロフェッショナルだからではない。彼は今でも、生まれて初めて映画を観た少年のように、映画の不思議と、映画の魔法を瑞々しく見つめているからである」
著者前文より
この「映画のタネとシカケ 現代日本映画編」は映画作りに携わりたい人、携わる人、そして映画が好きな人に読んでもらうことを念頭に書きました。本書では11本の映画の技術的な工夫(演出・映像・仕上げ)=「タネとシカケ」を読み解いて、言語化と図式化をしています。副題「なぜ好きな映画は何度も観たくなるのか?」は、私が中学3年生のとき、名画座で大好きな『スターウォーズ』シリーズの『スターウォーズ ジェダイの復讐』(現在の題はジェダイの帰還)をずっと観続けていた体験から思いついたものです。10日で27回観て、なぜ好きな映画は何度も観られるのか、映画の「タネとシカケ」を知りたいという思いが、私の中で芽生えました。今回の副題は、私の原点と言えるものです。
CASE01『そして父になる』 監督:是枝裕和
音が表現する 2 つの家族の違い
CASE02 『紙の月』 監督:吉田大八
主人公の心情を可視化するへアメイク
CASE03 『凶悪』 監督:白石和彌
2 人の男の気持ちが近づき、遠ざかるのを描くカットバック
CASE04『トウキョウソナタ』 監督:黒沢 清
家族の破滅と再生を物語る、カメラの構図と照明
CASE05 『永い言い訳』 監督:西川美和
音が伝える場所の雰囲気と物語の伏線
CASE06 『ドライブ・マイ・カー』 監督:濱口竜介
親密さが増すのを見せる人物とカメラの位置
CASE07 『モリのいる場所』 監督:沖田修一
主人公の世界観を作り出す「美術」の力
CASE08 『たそがれ清兵衛』 監督:山田洋次
言葉に出せない気持ちを語る筋道の通った照明
CASE09 『座頭市』 監督:北野 武
間合いとレンズの違いが生み出す殺陣の臨場感
CASE10『崖の上のポニョ』 監督:宮崎 駿
動線の向きと「コマ打ち」で描かれるスペクタクルなシーン
CASE11 『バトル・ロワイアル』 監督:深作欣二
カメラワークとブロッキングが結びついた“目減り”を防ぐ演出術
COLUMN 01 レンズを交換する理由
COLUMN 02 物語の転換点で位置関係を変える映像演出『アベンジャーズ/ エンドゲーム』
すべて見る
新着の本
地域づくりのやる気学
すべて見る
30日間で人気のまとめ記事





すべて見る
小説のまとめ記事





すべて見る
おすすめのまとめ記事





すべて見る
自己啓発のまとめ記事





すべて見る
ビジネス書のまとめ記事



