表紙の仮面を付けたミステリアスな雰囲気漂う男性と、儚く見える女性に一目で惹かれました。
不朽の名作である作品の新解釈漫画とあっては、買わずにはいられません。
オペラ座の公演チラシを配っている時に、亡くなった父と一緒に写っている唯一の写真が入った大事な鞄を盗まれたクリスティーヌ。
そこに、マジシャンのように鳩で盗人を止める男性が現れます。
後日、プリマの所業から仲間を庇ったクリスティーヌに、自分抜きで舞台を成功させろ、と難題を吹っかけられます。
亡霊が出るという噂がある西奥の稽古場で練習をしていると、大きな鏡の前にあったウサギの人形が、不思議な声でアドバイスをくれます。
それは、あの日、出会った男性(エリック)でした。
ムスっとして意地悪なところもあるのに、可愛いことをするギャップ。
外見がクールなだけに、それにキュンとしちゃいます。
クリスティーヌを歌唱指導の面だけでなく、心の面でも支えるエリック。
ここまで尽くされたら、惹かれずにはいられないだろうなと思いました。
優しい表情、憂いを帯びた表情、切なげな表情と、色々な面で畳み掛けてくるような魅力が満載です。
優しく良い子なのにお転婆なところもあるクリスティーヌにも魅了されます。
そして、5番ボックスや地下室など、巧く原作と絡められていて、素晴らしいと感心しました。
これから怪奇ロマンと言われる名作がどう描かれていくのか、楽しみです!