表紙の、ほかほか温かそうなご飯に惹かれて読んだ1冊です。
全10巻ある『ゆきうさぎのお品書き』シリーズの1巻目となります。
物語の舞台は、ゆきうさぎという可愛い名前の小料理屋。
とある事情で食が細くなってしまった女子大生の碧が、若き店長・大樹のもとでバイトとして働きながら、
さまざまな困難を乗り越えて成長していくハートフルストーリーです。
碧が作中でも言っているように、小料理屋=敷居の高いイメージがありましたが、
ゆきうさぎは定番の家庭料理から凝った日本料理までを揃えながらも気負った雰囲気はなくて、
近所にこんなお店があったらいいなぁと思ってしまいます。
常連のお客さん、向かいの洋菓子店の兄妹、よく近所をうろついている武蔵と名付けられた猫も登場。
色んな事情があっても、温かく美味しいご飯を食べるとやっぱり元気が出るものだと感じました。
ちなみに、美味しそうな賄いを食べるシーンがよく出てくるので、空腹時の読書は注意が必要かもしれません。
料理が登場する小説を求めている方、安心感がありほっこりできるストーリーが読みたい方におすすめの作品ですよ。
そうそう。
碧は大樹を気にしている感じがあったので、恋愛的な進展もあるのかどうか、続刊が気になるところです。