ありがとう
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【わたしのゆく道を勝手に実況したり解説したり感慨深くなったりしないでほしい】
なんて可愛らしく、正直で、軽やかな文章なのだろう。私自身がどんなに心や体が疲れていて読書をするのが億劫になる時でも、れいんさんの文章ならすーっと読めてしまう。たぶん言葉のリズムが私にとって非常に心地良く、随所に登場する毒っ気やひねくれ具合に妙に親しみを感じてしまうからなのだろう。そして、れいんさんのおちゃめな擬音の使い方がものすごく好き。表題作と「目分量の日々」と「祝福の速度」と「陶器のような恋」が特にお気に入りだった。