『人を結ぶコミュニケーション 対人関係におけるウェル・ビーイングの心理学』は、良好な人間関係を築きながら心の健康(ウェル・ビーイング)を高める方法を心理学の視点から解説した一冊です。大坊郁夫氏は、信頼関係の構築、共感や感情表現の重要性、効果的なコミュニケーションの具体的手法を丁寧に紹介しています。読み進めると、対人関係が個人の幸福感や生活の質に与える影響が理解でき、日常生活や職場で実践したくなる内容でした。
本書は、対人関係の親密化に関心を持ち、そこから非言語チャネル、更に小集団のコミュニケーションを含む社会的スキルのトレーニングについて研究した著者の集大成である。
第1章 コミュニケーションが築く高質の対人関係
1 現代のコミュニケーション状況
2 社会に帰属しきれない人々--一人称社会へ
3 団塊の世代に由来する個人化の歴史が社会性に影響する
4 社会性の意味を科学するために
5 コミュニケーション状況は豊かなのか?
6 つながり(きずな)依存
まとめ
第2章 対人コミュニケーションの社会性
1 対人コミュニケーションの要因と過程
2 伝達過程のモデル
3 コミュニケーションの階層性
4 均衡を志向する
5 コミュニケーションの連続性ーーあいさつ行動
6 社会的交換理論と認知的均衡理論の視点
7 コミュニケーションされる資源
8 コミュニケーションにおける相対性と二重の相補性
9 コミュニケーションのマッチングとしてのシンクロニー傾向
10 対人コミュニケーションの社会性
第3章 記号としての身体
1 身体を媒体とするコミュニケーション
2 コミュニケーションは衣服に擬(なぞら)えるかーー身体を覆い隠すことは「自己を顕す」こと
3 身体がツールを用いることと身体自体のメッセージ性
第4章 場を活性化するコミュニケーション
1 場を構成する要因
2 社会的存在感を構成する要因の変化
3 場の活性化の目的
4 場の活性化の要因
第5章 対人的親密さのコミュニケーション表現
1 親密さの概念
2 対人関係の親密化のプロセス
3 伝達性のダイナミズム
4 親密な関係をどう維持するのか
5 親密な関係におけるバランスのとれた交換
6 二者以上に拡大された関係におけるコミュニケーション
7 関係崩壊の表現
8 関係の発展と崩壊におけるコミュニケーション・モデル
第6章 ネットワーク・コミュニケーションにおける対人関係
1 ネットワーク時代のコミュニケーションの環境
2 ネットワーク時代の対人関係
3 ネットワーク・コミュニケーションにおける対人的特徴
4 ウェブ上で形成される親密さ
5 コミュニケーション様式の変化とメディアの持つメッセージ性
6 対人コミュニケーションの機能と伝達性の検討
7 心を反映するコミュニケーションと社会的スキル
8 対人関係を快復する「コミュニケーション」力
9 ネットワーク・コミュニケーションは新たな創造をなし得るのか
第7章 ウェル・ビーイングの心理学を目指すコミュニケーション研究
1 これからのウェル・ビーイング研究
2 コミュニケーション研究の未来
3 内と外の二つの社会ーー社会的であること
すべて見る
新着の本すべて見る
30日間で人気のまとめ記事





すべて見る
小説のまとめ記事





すべて見る
おすすめのまとめ記事





すべて見る
漫画のまとめ記事





すべて見る
趣味のまとめ記事




