屋形船炎上！謎の浪人団めがけ、八艘飛び！
お家騒動で殺された母・桜香院の四十九日法要は御成道沿いの天栄寺で行われた。参列者は嫡男・一郎太と正室の静、兄・一郎太の跡を継いだ北山藩当主・重二郎。それに一郎太の警護役にして無二の忠臣・神酒藍蔵、一郎太の江戸暮らしを物心ともに支える駒込土物店の差配・徳兵衛とその愛娘・志乃。
葉桜に目をやり、母の思い出に浸るかとみえた一郎太が場所柄もわきまえず、博打場に行くぞ、と言い出した。呆れ果てて絶句する藍蔵と、その場に顔を見せた興梠弥佑。弥佑はいわば病み上がり、一連の騒動で負った短筒の傷が快方に向かい始めたばかりだ。
博打には勝ったが、好事魔多し。一郎太ら三人は大川を舟で戻る途中、その後、思いもよらぬ経緯を辿ることになる怪事件に遭遇する。一艘の屋形船を取り囲む四艘の猪牙舟。襲撃者は浪人者十数人。やおら猪牙舟から火矢が放たれた。炎に包まれる屋形船に飛び移った一郎太が目にしたのは、幕府の要人と思しき二人の人物。しかも、その一人には見覚えがあった。
自由気ままな江戸暮らしに、次から次に持ち上がる難事件。鬼一シリーズ新たな展開！ 累計20万部突破！ 大好評書き下ろし痛快時代小説第7弾。
ゲスト
『突きの鬼一 饗宴』は、鈴木英治による痛快時代小説シリーズの第7弾で、主人公・一郎太が母・桜香院の四十九日法要をきっかけに巻き込まれる事件を描いています。屋形船の炎上や謎の浪人団の出現など、緊迫感あふれる展開が続きます。
特に、一郎太の成長と仲間たちとの絆が物語を深め、読者に感動を与えます。また、江戸時代の風俗や人間模様が巧みに描かれており、時代小説としての魅力も十分です。
シリーズのファンはもちろん、初めての読者にも楽しめる内容となっており、次巻への期待が高まる一冊です。
