ありがとう
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恋愛や結婚、出産を当然とする“地球星人”の価値観に馴染めない奈月が、
幼少期の性被害や家族からの圧力にさらされるたび、「工場からの脱出」を本気で願わざるをえなくなる過程は、
あまりに過酷で、読む側の心も削られます。 
グロテスクなラストまで含めて、「正常」とされる社会のほうがむしろ狂気なのではないか、
「生き延びる」ために人はどこまで逸脱してよいのかという問いが突きつけられ、
読み終えたあともしばらく、現実世界のほうがぐらぐら揺れて見えるような一冊でした。














