「冷めてても手軽」な年配者の振る舞い方
2005年に250万部の年間ベストセラーに輝いた『頭のいい人、悪い人の話し方』の著者・樋口裕一氏が、リタイア世代を迎えた当時の読者たちに向け、「定年後版の話し方、振る舞い方」をアドバイスする。
現役時代と定年後では何が違うのか？
そのキーワードは、フランス語の「サメテガル」にある。フランス人の日常会話でよく使われる言葉で、日本語に訳すと「どっちでもいい」となる。
現役時代は「旗幟鮮明」を求められて生きてきたが、リタイア後は多くの場面でその姿勢は必要なくなる。それどころか、過去のやり方、考え方、振る舞い方に拘泥しすぎると、「老害」扱いされかねないこともある。
そうならないための魔法の言葉、それが「サメテガル」である。
「白黒はっきりつけなくていい」「こだわりをもたなくていい」「正義感を捨てる」──そんな話し方、振る舞い方を身につければ、第2の人生を豊かに、楽しく生きられる。駄洒落ではあるが、「冷めてても、手軽」な考え方こそ、年配者にとって大切なのではないだろうか。
さらに予備校講師時代に「小論文の神様」と呼ばれた著者が、「サメテガルな文章術・会話術」を具体的に指南する。
ススメ
「70すぎたら「サメテガル」 「老害」にならないための魔法の言葉」の読書感想文をご紹介します。
70歳を過ぎると、若い世代から「老害」といったレッテルを貼られる可能性があります。
これらの言葉は、高齢者が過去の経験や知識に固執し、変化を拒む態度を表しています。
本書は、高齢者がこれらのレッテルを回避し、周囲との良好な関係を築くためのヒントが紹介されています。
特に重要なポイントは、「サメテガル」という言葉です。
これはフランス語で「どうでもいい」という意味を持ちます。
樋口氏は、高齢者が何事にも過度に干渉せず、適度な距離感を保つことの重要性を説いています。
また、具体的な事例やユーモアを交えながら、高齢者が陥りやすい言動や考え方の癖が解説されています。
これらの事例を通して、自身の行動を振り返り、改善点を見つけることができるでしょう。
本書は、高齢者自身だけでなく、高齢者と接する機会が多い若い世代にとっても有益な一冊だと思います。
より良いコミュニケーションを築くためにも、ぜひ手に取ってみてください。
