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押し入れの暗闇で、銀のステッキと無数の“目”に見つめられながら秘密の快楽に浸る幼い有里の世界は、異様なのにどこか必死で、読んでいて目をそらせない怖さがあります。
クラスメイトや教師にその世界を踏みにじられ、憎しみの化け物へと変わっていく過程も、ただのホラーではなく、「女の子」であることにまとわりつく視線や暴力の比喩のようで胸がざわつきました。
併録作「ひかりのあしおと」とあわせて、“普通”からはみ出した女の子の孤独と狂気を極端なかたちで突きつけてくる、かなり覚悟のいる作品だと思いました。












