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契約社員の受付嬢として働く美雨。彼女は29歳の誕生日に、お笑い芸人の亨と出会います。受付の年齢制限は30歳。契約が切れるまであと一年という崖っぷちに立たされていますが、恋愛や結婚、資格取得や転職にも意欲が湧きません。
向上心はなく、ただなんとなく生きていたいだけなのに、世間はそれを許さない。そんな時に出会ったのが、売れない芸人たちでした。
売れることだけが全てではないけれど、仕事がなければ生きていけない彼らと共に過ごすうちに、美雨の心の中に少しずつ変化が訪れます。
特に、作中で描かれる安全ピンのネタは、情景が映像としてありありと浮かんできて、私も実際に劇場で観てみたい！と思いました。
未来への不安を抱えながらも、自分の生き方を見つめ直す大人の青春群像劇として、心を揺さぶられる一冊でした。
