本書は、月刊誌の書評欄を40年以上担当するフリーライターが「面白いのにボツにせざるを得なかった」本たちを紹介していく“不採用書評集”。
不採用本も優に1,300冊を超えるが、本書では基本的に2021年以降に刊行されたものが選定されている。
本書内全142冊を筆者の独断で、「ハラハラ、ドキドキ、ワクワクする本」「生きるのが楽になる本」「世界が広がる本」「胸ジ〜ン＆考えさせられる本」の4章に分け紹介している。
また、各本のタイトル上部に、エンタメ（エンターテインメント性が高い小説、ミステリー、SF、漫画など）、一般小説（エンタメ要素より文芸色の強い小説）、エッセイ集、ノンフィクション（ルポルタージュ、伝記など）といったジャンルを記した。
心惹かれる本があったら、ぜひ手に取っていただきたい。
できれば出版不況とネット書店隆盛の中で奮闘する町の本屋さんで買ってほしいが、インターネットでポチッとしても図書館で借りてもかまわない。
読めば、きっと何かが変わる。心のドアが開く。
本書をきっかけに出会った本が、あなたにとってかけがえのない一冊となれば、とてもうれしい。
はじめに
ハラハラ、ドキドキ、ワクワクする本
生きるのが楽になる本
世界が広がる本
胸ジ〜ン＆考えさせられる本
あとがき
ぐぐみ
書評という形式を通じて、幅広いジャンルの書籍に対する鋭い洞察と独自の視点が光ります。細貝さんのレビューは、単なる感想を超えて、作品の深層に迫るような論理的な考察と、作者の意図や社会的背景に触れることが多く、読む人に考えるきっかけを与えてくれます。どの本も一筋縄ではいかない内容が多く、読者としての自分の視点を広げてくれるような書評が並んでいます。「不採用」とされた理由が何かに思いを巡らせながら読み進めることで、書評の背景にあるさまざまな視点に触れることができ、とても勉強になる一冊でした。
