それから、何よりも引き込まれるのは、主人公の精神力と行動力です。彼女は人々から無視され、あまつさえ馬鹿にされているにもかかわらず、ただ静かに耐えるだけでなく、微笑みを絶やすことなく自分自身を持ち続ける強さを持っています。彼女の強さと人間力、そして知識は静かながらも存在感を放つ。また、その行動力から生じる無数の展開は読み手を常にハラハラドキドキさせてくれます。

物語は王宮で繰り広げられますが、影でこっそりと働く主人公の姿が印象的です。さりげない日々の中にも、驚きや感動、笑いなど、エンターテイメント満点で読み手を飽きさせません。主人公が抱える苦悩や葛藤、それでも前進し続ける姿に共感し、彼女を応援したくなることでしょう。

何よりも、この作品には、「生きる」とは何か、人生とは何かといった重厚なテーマが織り込まれています。それが単なる飾りになっていないのが素晴らしく、読むたびに深い感動を味わえます。

誰しもが抱える孤独や疑問、不安を、独自の視点から描いてみせる本作は、読む者の心を揺さぶります。また、登場するキャラクターたちは一見普通の人々ですが、そのどれもが個性的で、読む人それぞれに異なる共感や反発を呼び起こします。

今まで読んだことのないような新鮮なストーリー展開に、きっと息を飲むことでしょう。飾り王妃という立場を活かしつつ、しっかりと働く主人公の姿から学ぶものは多いです。泣いたり、笑ったり、驚いたり。さまざまな感情を揺さぶられること間違いなしの作品ですよ。