多文化共生について考えるための3選

今回ご紹介するのは、異なる文化の調和と理解をテーマにした作品3選です。まず1つ目は、異なる種族同士の共存を描くファンタジー小説。思いがけず異種族の世界に飛ばされ、自分たちの世界とは違う生き方を目の当たりにする主人公と、その生き様が描かれています。2つ目は、アイデンティティと多文化社会について考えさせられる一冊。移民の子供たちが自分自身と向き合いながら成長していく様は、きっとあなたの視点を広げてくれるはずです。最後に、文化の違いから生まれるコミュニケーションギャップを描いた痛快なヒューマンドラマの漫画。笑いを交えつつも多文化共生の難しさを教えてくれる作品です。それぞれ違った切り口で描かれたこれらの作品から、多文化共生について新たな視点を得られること間違いなしですよ。
『マルチカルチュラリズム』

民族・宗教・性差等の境界が揺れ動く現代において、複合的なアイデンティティ形成は可能だろうか。チャールズ・テイラーの問題提起にハーバーマス、ウォルツァーらが応答を試みた、マルチカルチュラリズムの基本文献。
作者 | エイミー・ガットマン/チャールズ・テイラー/スーザン・ウルフ |
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価格 | 3300円 + 税 |
発売元 | 岩波書店 |
発売日 | 2007年11月15日 |
『人種主義の歴史』

反ユダヤ主義、奴隷制、アパルトヘイト。人間の差異を強調し、差別を合理化する人種主義の原像と全体を明らかにした、比較史的アプローチによる記念碑的著作。
作者 | ジョージ・M.フレドリクソン/李孝徳 |
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価格 | 3740円 + 税 |
発売元 | みすず書房 |
発売日 | 2009年12月 |
『多文化時代の市民権 マイノリティの権利と自由主義』

本書は、移民や民族的マイノリティが有する固有の文化への様々な要求を、自由主義の立場に立ちつつ、「多文化市民権」として正当化するという、野心的な理論的試みである。そして、その理論が、マイノリティがもたらす多文化をめぐる豊富な実践的知見に裏づけられているところに、キムリッカ理論の特徴があるとともに、最大の魅力の1つが存在する。
作者 | ウィル・キムリッカ/角田猛之 |
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価格 | 5830円 + 税 |
発売元 | 晃洋書房 |
発売日 | 1998年12月 |
ここで紹介した3つの作品とも、さまざまなバックグラウンドを持った人々が共に生きる世界を描いています。自分と異なる価値観や生活習慣を持つ人々との共生がいかに難しく、しかし同時にそれがいかに豊かな社会を作り出すか。これらの作品を通し、読者は人間とは何か、社会とは何か、さらに自分自身とは何かという universalなテーマについて考えるきっかけを得ることができると思います。
また、各作品の登場人物たちが抱える葛藤や苦悩から、世界が複雑さを増す一方で、それだけ多様な価値観が存在するという事実を改めて認識することもできます。それは、日本だけでなく、世界のどこの国も同じこと。多文化共生が求められる現代社会に生きる私たちにとって、今一度頭に入れておきたい視点ですね。
さて、あなたなら、どの作品のどのキャラクターに共感できますか? 「こんなとき、私ならどうするだろう?」と自問自答しながら読むと、また新たな発見があるかもしれませんよ。一人でも多くの方に、多文化共生の大切さを再認識していただければ、これほど嬉しいことはありません。
最後に、このレビューが皆様の読書選択の一助となり、そして、より深い理解と共感、そして対話のきっかけになれば幸いです。それでは、豊かな多文化世界が広がる3つの作品の世界に、どんどん飛び込んでみてください。共感と、そしてたくさんの学びが、きっとあなたを待っていますよ。
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