人間の弱さを笑いに変える 奥田英朗の名作6選|軽いのに深く刺さる小説入門
奥田英朗作品の驚きは、我々が「弱さ」と呼ぶものをつかまえて、巧妙に笑いに変えるところです。彼の世界では、誰もが自身の欠点や問題を何か愛すべき特徴に変えます。その手腕の一部を感じる6冊をピックアップしました。どれもセンスあふれる笑いと共に、等身大の人間の弱さを描いており、読んだ瞬間から深く心に刺さります。読者を笑顔にするだけでなく、心に残る何かを与えてくれる本作は、奥田英朗の世界観の扉を開く最適な入門編と言えるでしょう。肩の力を抜いて、心地よい驚きと感銘を味わいください。
『コメンテーター』
打ち切り寸前のワイドショー番組制作チームは、状況を打破すべくコメンテーター探しに奔走中。昔気質な上司の方針で「美人女医」を連れて来るつもりが、手違いで色白で太った精神科医・伊良部一郎が出演する羽目に。彼の自由すぎる発言が、令和の悩める人々を笑撃&震撼させる! 大人気の連作短編集シリーズ、待望の第4弾。
| 作者 | 奥田 英朗 |
|---|---|
| 価格 | 737円 + 税 |
| 発売元 | 文藝春秋 |
| 発売日 | 2025年09月03日 |
『普天を我が手に. 第1部』
| 作者 | 奥田,英朗,1959- |
|---|---|
| 価格 | 不明 |
| 発売元 | 講談社 |
| 発売日 | 2025年06月 |
『普天を我が手に 第二部』
加藤陽子、保阪正康、養老孟司激賞!
各紙誌上でも大絶賛!
敗戦、占領、抑留、青春、友情、再起ーー
希望よ、新たな時代の寵児たれ。
昭和100年・戦後80年記念刊行
昭和史三部作、物語はついに太平洋戦争の真っただなかへ。
たった七日間しかなかった昭和元年に生まれた四人が、
互いの運命を交差させながら、
新たな時代を切り拓く!
太平洋戦争が勃発した。
竹田志郎は、父に伴って渡米したが、そこで自分だけ捕虜となってしまう。ようやく帰国した後は日本の捕虜収容所の通訳となるも、目にしたのは看守の虐待が横行するずさんな実態だった。
矢野四郎は、父の死後、親譲りの素行の悪さで少年院に入れられる。だが、出院後次第に悪化する戦況をうけ予科練に入ることを決意。戦友と共に人間魚雷「回天」で出撃を期する。
森村ノラは、ひょんなことから亀戸の喫茶店を任されることに。友人と闇米を買いに農村部へいったり、教会で預かった孤児たちを軽井沢へ疎開させるなど、母親譲りの活力で奔走する。
五十嵐満は、戦中は映画俳優として活躍。さらに、新国家建設を標榜する張学士らの組織〈リバティ〉に加入。だが、敗戦後に組織はあっけなく瓦解。タップダンスを武器に、旅芸者・藤田と捕まっては脱走を繰り返す。
| 作者 | 奥田 英朗 |
|---|---|
| 価格 | 2695円 + 税 |
| 発売元 | 講談社 |
| 発売日 | 2025年09月18日 |
『普天を我が手に 第三部』
我ら日本人がどういう民族かを描いた極上のエンターテインメントです!----鴻上尚史
司法、実業、報道、娯楽。たった七日間しかなかった昭和元年に生まれた四人の子どもは激動の戦後日本を生き抜き、それぞれの道で時代を創り上げる。昭和という時代そのものを克明に活写した超大作、感動のクライマックス!
竹田志郎は、東京大学法学部を卒業後、晴れて検事となる。戦後の発展のウラで苦しむ人々を救い、私腹を肥やすものを糺すべく、公害訴訟や政治汚職事件にひるまず立ち向かう。
矢野四郎は、自身の事業を成功させるとともに大物政治家にも可愛がられ、右翼の大物となる。やくざが淘汰されゆくなかでも国士である意志は一層強く、故郷・石川より衆院選に出馬する。
森村ノラは、GHQでの経験からAP通信の特派員となるが、その後「大日本テレビ」の女性記者に転職する。結婚し育児にも励みながら、ベトナム戦争の取材を敢行するなど、持ち前の活力で奔走する。
五十嵐満は、自身の芸能プロダクションを興す。気鋭バンドのプロモーション、プロレス興行への参入、世界的ミュージシャンの来日公演など、戦後大衆文化の中核を担う存在となる。
大河のごとき昭和史サーガ三部作、ここに完結!
| 作者 | 奥田 英朗 |
|---|---|
| 価格 | 2695円 + 税 |
| 発売元 | 講談社 |
| 発売日 | 2025年12月17日 |
『沈黙の町で』
| 作者 | 奥田,英朗,1959- |
|---|---|
| 価格 | 不明 |
| 発売元 | 朝日新聞出版 |
| 発売日 | 2016年01月 |
『コロナと潜水服』
小さな救世主現る!? 五歳の息子は、新型コロナウイルスがいち早く感知できるらしい。この力を無駄にしてはいけないーー。父親が取った思いがけない手立てとは? 「コロナと潜水服」(表題作)ほか人生の哀歓溢れる全五編を収録。愛と奇想の奥田マジックが光るファンタジー短編集。
| 作者 | 奥田英朗 |
|---|---|
| 価格 | 770円 + 税 |
| 発売元 | 光文社 |
| 発売日 | 2023年12月12日 |
これら奥田英朗作品を一読してみれば、人間の弱さが描かれたシーンで思わず顔がほころんでしまうことでしょう。その一方で、笑いとともに人間の深層心理をひも解いていく奥田英朗ならではの巧妙な筆使いに、思わずぞくとするような気持ちになるはずです。
奥田英朗の作品には、それまで見なかった自分自身の姿を突き付けてくれるような力があります。軽快な文体とユーモラスなトーンが、難解そうなテーマを分かりやすく、そして深く理解してくれる名著揃い。これが奥田英朗の世界です。笑いと哀しみ、冷笑と共感。矛盾しながらも共存するこれらの感情が混ざり合って,初めて今まで気づかなかった自分自身と向き合うきっかけを与えてくれるでしょう。
一冊一冊を手に取り、静かな時間を持つことで、その世界観にじっくりと浸ることができます。我々が日常で忘れがちな「人間らしさ」を思い出し、また新たに見つけ出す瞬間を、奥田英朗の作品と共に過ごすことで得られるはずです。
感動と共感、そして深い洞察への道しるべとなる彼の作品をぜひ手に取ってみてください。そこには、思わぬ自己発見が待っているかもしれません。さて、次はどの作品に出会い、どんな自分に出会うのでしょうか。ユーモラスでありながらも深遠な世界的作家、奥田英朗の作品を通じて、新たな"自分"発見の旅に出てみてはいかがでしょうか。楽しみながらも、深く考えさせられる時間が待っていますよ。
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