「ノンちゃん雲に乗る」は、子どもの中にある“期待と重み”を静かに掘り下げるファンタジー。ノンちゃんが“よくできる子”として評価されながらも抱える寂しさや戸惑いが、雲のおじいさんとの対話を通じて自然に見えてくる。泣いたあと、空や水面の風景に慰めを感じる描写が美しく、ノンちゃんの心の揺らぎに寄り添いたくなる。自分を誇ることも、悩むことも、どちらも大切だと気づける一冊です。
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発売日: 1967年01月22日
発行元: 株式会社 福音館書店
ノンちゃんは8歳の女の子。新学期からは級長になる優等生です。それなのに、東京へのお出かけにつれていってもらえませんでした。悲しくて家を出たノンちゃんは、近くの神社の境内にある大きなモミジの木に登りますが、バランスを崩して木の下の池に落ちてしまいます……。気がついたら、ノンちゃんはふしぎなおじいさんと一緒に雲の上に立っていました。ノンちゃんは、おじいさんにさそわれるままに「生い立ちの記」を語りはじめます。戦後出版されると同時に多くの読者に感銘を与えた名作。今も変わらぬ新鮮さに溢れた日本童話の古典です。小学校中級から。
【出版社より】
ノンちゃんは、雲の上の世界のおじいさんに、自分の家族のことを話します。おじいさんは、いじわるなにいちゃんのことを「いい子だ」と褒め、優等生のノンちゃんのことはあんまり褒めてくれません。それどころか、「そういう子は、よくよく気をつけんと、しくじるぞ!」というのです。おどろくノンちゃんでしたが、家族のことをじっくり思い出して話しているうちに、自分の思い込みに気付きます……。『くまのプーさん』や「ピーターラビット」のシリーズなどの翻訳で知られ、日本の児童文学の発展につくした石井桃子さんによるファンタジー。子どもの心の動きが、繊細に、リアリティを持って描かれています。子どもが読めば、ノンちゃんやにいちゃんなどそれぞれの立場で共感し、大人が読めば、自分の子ども時代を懐かしく思い出すことでしょう。
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