ブラックショーマンは、被害者遺族である真世の視点と、元マジシャンの叔父・武史の視点が絡み合うことで、ただの謎解き以上に「人を見る物語」になっていると感じました。さびれた観光地の空気感も相まって、舞台そのものが一つの登場人物のようでした。
武史のやり方は詐欺師すれすれの話術やハッタリも多いのですが、その胡散臭さが不思議と頼もしさに変わっていく過程がおもしろかったです。警察とは別ルートで真相に迫っていく軽妙さと、真世の喪失感の重さが、いい意味でちぐはぐに同居していました。
また、町おこしプロジェクトやコロナ禍の影響など、時代性のある要素が物語に織り込まれていて、地方の閉塞感や人間関係のしがらみが事件の背景としてじわじわ効いてきます。
久しぶりの東野圭吾さん。
やっぱり安定のおもしろさでした!!映画も観たけど、映画は映画の良さが出ていて楽しめたかな。
福山雅治はどうしてもガリレオの湯川さんのイメージがあるし、どうなんかな…と思ったけど、全然気にならず。
良かった!













