イニシエーション・ラブの表紙
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ミステリー

イニシエーション・ラブ

乾くるみ/著
発売日: 2007年05月10日
発行元: 文藝春秋

担当ライター
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の面白い3つの見どころ

  • 女子の扱いがわからないいたいけな男子大学生の甘酸っぱいラブストーリー
  • 学生時代と社会人での視点で物語が展開していく
  • まさかのラストで物語の見方が180°変わる!

book イニシエーション・ラブ の書評(感想)

パステルピンクが印象的な可愛らしく温かみのある表紙に思わず目を留めます。

確か映画化された作品だったはずと記憶をたどり気づけば手を伸ばしていました。奥手で理想の恋愛像がある男子大学生・鈴木夕樹。

ある日友達の望月に合コンに誘われます。合コンでの出会いなんて一過性だから不毛な恋だと思っている主人公。しかし、そこで出会う成岡さんに一目ぼれしてしまい……

性格もよく知らず顔や雰囲気だけで好きになってしまった自分を正当化しようとしている鈴木が真面目過ぎて面白く、思わず笑ってしまいました。

そして、合コンが終わりもう2度と彼女とも会うことがないと思っていた鈴木。

しかし、合コンの時のメンバーで海に行くことになります。ひと夏の想い出を作るはずなのに、海にも入らず休んでばかりいると渡辺さんという違う女の子に声をかけられます。

そこでは意中の相手ではない女の子の対処法をなぜか心得ており、奥手なのにどこで学んだんだと目を丸くしてしまいました。気づけばこの物語に染められている自分がいることに苦笑し、それでも読む手は止まりません。

それから思い人でもある成岡さんに後押しされ、2人の恋が始まります。2人とも恋愛初心者だったようで、初々しくて甘酸っぱく心が浄化されました。

また恋に翻弄される2人があどけなくていじらしく、「素敵な青春…」と終始胸をときめかせていました。サイドAでは、そんな幸せそうな2人の姿で幕を閉じます。

そして話はサイドBに変わり、社会人の鈴木目線で物語が進んでいきます。社会に揉まれ変わっていく主人公。その影響は成岡さんとの関係にも表れて…。

最後に思わぬ結末が待ち受けており、この作品のあらゆる仕掛けが明らかになります。1度で2度美味しい作品になっていますので、是非一度ご覧ください。

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