ありがとう
0
『ナガサキの郵便配達』の読書感想文をご紹介します。
本書を読んで、原爆投下後の長崎で、人々の消息を懸命に追い続けた山田己之吉さんの姿に深く心を打たれました。
焼け野原と化した街で、手がかりの少ない手紙を頼りに、生存者を捜し歩く彼の行動は、まさに人間の尊厳と希望の灯火そのものです。
郵便配達という日常的な業務を通して、失われた家族や友人を繋ぎ止めようとする山田さんの強い意志に、胸が熱くなりました。
絶望的な状況下でも、諦めずに人を探し続ける彼の姿は、私たちに生きる勇気を与えてくれます。
本書は、原爆の悲劇を伝えるだけでなく、その中で懸命に生きた人々の姿を通して、人間の強さや優しさを教えてくれる一冊でした。
山田さんの地道な活動が、多くの人々の心を繋ぎ、未来への希望を育んだことを思うと、改めて平和の尊さを感じずにはいられません。