まず、この作品は単純な「子どものいたずら物語」ではなく、主人公のトム・ソーヤーやハックルベリー・フィンを通じて、自由な心や冒険への憧れ、そして「自分で考え行動する」という少年らしい生き方が生き生きと描かれています。 
特に、トムが「塀のペンキ塗り」を他の子どもにやらせるエピソードなど抜け目なく、ずる賢く、それでいてどこか憎めないトムのキャラクターは、読んでいてクスッと笑えて、でも「ずるさ」や「ずるさゆえの生き抜く力」について考えさせられました。 
また、無人島での冒険、洞窟探検、そして思いがけない事件、荒削りかつ危うい子どもの世界のスリルと、その中で葛藤し成長する少年たちの姿には、大人になってから読むからこそ胸に響く“重み”も感じます。 


















