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主人公がチャボの桜さんだとは、読み始めるまで想像もしていませんでした。しかし、その優しくて愛らしい姿に、読んでいてとても温かい気持ちになりました。
いじめられていたひよこ時代、敵に襲われた混乱の中を逃げ出した桜さんを助けてくれたのは、茂さんでした。ところが、その大好きな茂さんは職場でうまくいかず、心を病んでしまい、祖父母の家に身を寄せています。
何とかして茂さんを元気づけたいと願う桜さん。自分には何もできないと思っていますが、言葉を交わせなくても、黙ってそばにいてくれるだけで、茂さんは癒されているのだと思います。
種族は違っても、お互いを思い合う気持ちがとても素敵です。二人の間に通じ合う、静かで深い友情に胸を打たれました。