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高丘親王は平安時代初期の人。平城天皇の皇子。出家し、空海の弟子となり、入唐後天竺を目指したが消息を絶った人物。本書はあくまでも小説であり、伝記ではない。幻想小説であり、怪奇小説でもあるが、それらのジャンルの小説が普通に有しがちな雰囲気から抜け出、雲上の透明感と高貴な気品とに満ち満ちた傑作である。
病床の澁澤が書き綴った彼の最晩年の作品。
三島由紀夫をして、「この人がいなかったら、日本はどんなに淋しい国になるだろう」と言わしめた奇才・澁澤龍彦が早逝してから、30年が過ぎました。
彼の遺作であり、没後、読売文学賞を受けた奇跡の傑作『高丘親王航海記』が活字の大きな新装版で登場!
幼時から父平城帝の寵姫藤原薬子に天竺への夢を吹き込まれ、エクゾティズムの徒と化していた親王は、怪奇と幻想の世界へと旅立ちます。鳥の下半身をした女、犬頭人の国……。著者ならではの幻想に満ちた華麗なる物語が展開します。
あらたなる装画は、新進気鋭の朱華さんによる美しいイラストレーションです。
高丘親王は平安時代初期の人。平城天皇の皇子。出家し、空海の弟子となり、入唐後天竺を目指したが消息を絶った人物。本書はあくまでも小説であり、伝記ではない。幻想小説であり、怪奇小説でもあるが、それらのジャンルの小説が普通に有しがちな雰囲気から抜け出、雲上の透明感と高貴な気品とに満ち満ちた傑作である。
病床の澁澤が書き綴った彼の最晩年の作品。