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「平安部」を作りたいという安以加に誘われ、栞がメンバー集めから創設までに関わっていく物語です。「平安の心を学ぶ」というスローガンを掲げながらも、具体的な活動内容は定まっておらず、みんなで話し合いながら楽しく進めていく様子が魅力的でした。
個性豊かな部員たちも魅力的です。書道家の孫で平安文化が大好きな部長の安以加。元サッカー部でリフティングが得意な大日向。百人一首は好きでも競技かるたには興味がない明石。超絶イケメンで安以加の幼馴染の光吉。そして、平安顔がコンプレックスである栞。
栞は、他のメンバーに比べて無個性であることに悩みますが、部員がお互いを尊重し合っている姿はとても素敵で、まさに理想的な部活だと感じました。
千年以上の時を超えて、令和の高校にも平安の心は確かに息づいています。現代の青春に溶け込む雅な世界に、「いみじ!」と思わず声を上げたくなる一冊でした。















