遺品整理業を通じて、死という概念がどのように社会や人々の生活に影響を与えているのかを考察しています。モノが持つ価値や意味、そしてそれが遺族や社会に与える影響を詳しく説明しており、死後の世界が現代社会でどのように扱われているのかに対する新たな視点を提供してくれました。この本を通じて、死という避けがたい現実をどう受け入れ、向き合っていくかを考えさせられました。
近代化で死別や看取りはいかに変容したのか。遺品整理業へのフィールドワークからエスノグラフィーを描き出し、そこに死の個別化を見出す。補論で死のゲゼルシャフト化に抵抗する試みの紹介も。
序 文
図表一覧
第一章 死への社会学的アプローチ
一 無形の死
二 死と有形のモノ─死の意味づけ
三 死の近代的側面─モノと死の意味の変容
(1) 死の商品化・産業化
(2) 死の医療化
四 死の社会学の理論枠組みに向けて
(1) 死別研究批判
(2) 死と社会秩序
第二章 死の社会的処理の論理
一 モノの交換形式
(1) 等価交換
(2) 象徴交換
二 社会類型と死
(1) ゲマインシャフトは死者こそ砦
(2) 物象化─ゲゼルシャフトの交換原理
(3) 死のゲマインシャフト化/ゲゼルシャフト化
三 死別の悲哀
(1) 供犠の喪失
(2) 死別のアノミー
第三章 現代社会の死・家族・所有物
一 家族の現代的変容─単独世帯化
二 家族と所有物
(1) 家族と共有財産
(2) 私的所有からみる個人化─市場・法
三 所有物へのゲゼルシャフトの論理の浸透
四 生活空間からの死と死者の排除─遺品の意味の変容
第四章 遺品整理業のエスノグラフィー
一 遺品整理業の登場
(1) 死の産業化の拡大
(2) 最初の遺品整理業
(3) 資格化にみる遺品整理の均質化
二 遺品整理業の作業事例
(1) 遺品整理業B
(2) 遺品整理業C
(3) 孤独死と遺品整理業
(4) リユース事業にみる遺品
三 小括
第五章 死の個別化 ── 結語
一 議論の振り返り
二 贈与なき遺品
三 終活のメンタリティ
四 死の個別化
補 論 ゲゼルシャフトで死が見出されるとき ── ボルタンスキーの試み
一 消滅に抗する想起の力
二 ボルタンスキーによる虚構の死
三 神話作用への賭け
参考文献
あとがき
索引
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