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ミステリー

黒牢城 1

米澤穂信/著
発売日: 2021年07月02日
発行元: KADOKAWA

本能寺の変より四年前、天正六年の冬。織田信長に叛旗を翻して有岡城に立て籠った荒木村重は、城内で起きる難事件に翻弄される。動揺する人心を落ち着かせるため、村重は、土牢の囚人にして織田方の智将・黒田官兵衛に謎を解くよう求めた。事件の裏には何が潜むのか。戦と推理の果てに村重は、官兵衛は何を企む。デビュー20周年の集大成。『満願』『王とサーカス』の著者が辿り着いた、ミステリの精髄と歴史小説の王道。

【受賞・ランキング入賞結果】

第12回山田風太郎賞

『このミステリーがすごい! 2022年版』(宝島社)国内編第1位

週刊文春ミステリーベスト10(週刊文春2021年12月9日号)国内部門第1位

「ミステリが読みたい! 2022年版」(ハヤカワミステリマガジン2022年1月号)国内篇第1位

『2022本格ミステリ・ベスト10』(原書房)国内ランキング第1位

「2021年歴史・時代小説ベスト3」(週刊朝日2022年1月14日号)第1位

『この時代小説がすごい! 2022年版』(宝島社)単行本第3位

担当ライター
ももさとのアイコン画像 ももさと
の面白い3つの見どころ

  • 戦国時代、織田家を裏切った有岡城が舞台!
  • 籠城する城方の雰囲気を表現する筆致が見事
  • 史実とミステリーの調和は、着地点もバッチリ!

book 黒牢城 1 の書評(感想)

タイトルの『黒牢城』は"こくろうじょう"と読みます。

舞台は、戦国時代の有岡城。

織田家に謀反を起こした荒木村重が立てこもる城です。

物語の始まりは、事の無謀さを説くために訪れた織田方の軍師・黒田官兵衛を、村重が牢獄に幽閉してしまう…というところ。

そして官兵衛を幽閉している間に、城内では様々な難事件が勃発。

謎の解明に努める村重は、知恵者である官兵衛に謎を解くように求めていくのです。

あらすじだけを見ると簡単な構成のように見えますが、実際に読むとその重厚感に圧倒されます。

籠城する城方の空気が時を重ねるごとに暗いものになっていき、

それによって人心は乱れ、疑心暗鬼が生まれ、難事件も起きる……

この重たい雰囲気は、ぜひ読んで味わっていただきたいと思います。

史実とミステリーが上手く絡み合い、それぞれが見事に着地するラストがまた素晴らしいのです。

ちなみに、史実を知っていても知らなくても楽しめるのでご安心ください。

歴史小説を読み慣れていない方の場合、見慣れない言葉や漢字が多く出てくるかもしれません。

ですが、歴史用語はさりげなく説明が挟まれていますし、ルビも振ってあるのでその点も大丈夫だと思います。

なぜ村重は、使者としてやってきた官兵衛を生かしておくのか。

なぜ官兵衛は、村重の謎解きに協力をするのか。

そして、起きた事件の裏に隠されていたものとは何か。

最後まで目が離せない作品です。

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