レビューで酷評されてたのでおそるおそる読んだのがなんだ、面白いじゃないか。
敵が弱すぎるとか決着があっさりしすぎるとか不満点が挙げられるが、もとからケイの瞬殺無双だったので何をいまさら……という感じ。
BLが好き嫌い分かれるネタなのはたしかだが、そっち系もフツーに読む自分は抵抗感なかった。
詐欺商法にコロリとだまされるケイの度を越した素直さや単純さを強調するフックとしてはむしろ効果的に働いてるし、興味を持った事にはどっぷりのめりこむ、ミーハーな部分も含めて親近感が増した。
バイオレンスだけを求める読者は物足りなかったのかな?と想像するが、この作品はケイの絶妙なユルさやすっとぼけが良い味を出してるので、今回はバイオレンスはちょっとお休みし、彼女の「日常」に焦点を当てたのだと解釈した。
物語が全体のどれ位進んでるかはわからないが、既に五巻もでたのでもう中盤だとすると、殺し屋でありながら「フツーの女の子」であるケイの日常をズームアップしたのは構成上頷ける。
今後ケイの本質を掘り下げ、謎多き過去に言及するシリアス展開に突入するならなおのこと、今やっておく必要性を感じた。
エンターテイメントには緩急が不可欠だし、休める時にちゃんと休んでおかないとね。
そんなゴタク抜きにしても、じいちゃんばあちゃんの孫ドルと化したケイにほのぼの和んだ。
本筋から逸れるがケイがBLに目覚めたと聞いて、みちたかくんと巌谷で……!?とびっくりした。
彼女の嗜好を見てると、BL好きな腐女子というよりブロマンズやバディ萌えに近い。












