涙なくしては見られない、アーサーの過去が明らかになります!
幼い頃のアーサーは純粋な少年でした。
ドラゴン退治をする空想を従兄弟のケイに語る夢見がちな性格で、
兄からもらった短剣に”ドラゴンスレイヤー”と名づけてしまうほど。
どこでどう間違えば、アルナに『魔界小僧』と言われるまでにひねくれてしまうのか…
その疑問は、徐々に明かされていきました。
塔にいる罪人をドラゴン扱いして、王子がそれで大丈夫なの? と心配になるほどに懐く、幼き日のアーサー。
警戒心の欠片もありません…
そういうところが罪人の心を開かせたとも言えますが、
アーサーに「兄は自分が塔に近づくことを止めなかった」と聞かされた罪人の反応のほうが真っ当に思えました。
すこしして、アーサーは罪人から実戦の戦い方を教えられます。
この数年後、父王が亡くなり、兄は即位することに。
しかし、問題はこの兄にあったのです。
あのとき罪人はどうして実践を教えてくれたのか。
この理由がわかったとき、きっと誰もが泣きたくなることでしょう。
話は現在に戻り。
荒れて混乱した国をまともにする、という王としての強い意志。
権力ゲームに勝つために、アーサーが求めるのは、自分に力をくれる野心のない王女。
王の戦いを語る姿は魅力的で、アルナが目を奪われるのも当然です。
心を打つ深い物語をぜひ味わってください。