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『大渡海』。それは、一冊の辞書。玄武書房に勤める馬蹄光也は、人と違う視点で言葉を捉えることから、営業部から辞書製作編集部に迎えられる。定年を控えたベテラン編集者や日本語研究に人生を捧げる老学者、徐々に辞書に愛情を持ち始めるチャラ男などの新しい辞書『大渡海』を編む仲間たち。そしてそんな中で出会った運命の女性。
個性的な面々の中で、辞書の世界に没頭する馬蹄は、言葉という絆を得て、彼らの人生と深く関わり合うこととなる。
しかし、問題が山積みの中で、果たして『大渡海』を編み上げることは出来るのか。地味で気の遠くなる程の長い年月をかけ、様々な困難に立ち向かい、ひとつの辞書を作り上げていくその奥深さに感動します。
たまには、日本語の素晴らしさを味わってみては如何ですか。
”実に面白い”一冊です。