久島伸昭氏の「万博100の物語」は、過去の万博に彩られた人々の熱意と未来への夢を鮮やかに描き出しています。
まさにプロジェクトXのよう。
それぞれの物語は、当時の社会情勢や技術革新を背景に、万博が単なる展示会ではなく、人々の心を動かす特別な場所であったことを教えてくれます。
特に印象的だったのは、語り手自身の万博への深い愛情と、未来への希望に満ちた眼差しです。
一つ一つのエピソードに込められた情熱が、読者である私の心にもじんわりと伝わってきました。
過去の万博を知る人には懐かしさを、知らない世代には新鮮な驚きを与えてくれる一冊だと思います。
万博という舞台を通して、人間の創造性と可能性を感じさせてくれる、そんな温かい読後感に包まれました。