娘の死を受け入れられない薫子の姿は、常識から見れば明らかに行き過ぎなのに、「それでも手放せない」と思ってしまう心情が想像できてしまって、とても他人事とは思えませんでした。最先端医療の描写が、救いではなく執着を支える道具になっていくのもぞっとします。
途中からは、家全体がゆっくり狂気に浸食されていくホラーのような読後感もありました。何が正しくて何が間違いか、簡単な線引きができないまま議論だけが積み上がっていく感じが、現実世界の倫理問題と地続きに思えて息苦しかったです。
【人は二度は死なない】
「脳死」を題材に、「人間の死の定義とは?」を問いかける作品。恥ずかしながら、「脳死」や「心臓移植」に関する知識もないので、ただただ登場人物の気持ちを慮ることしかできなかったのだが、本当に心苦しかった。人工的な処置を施されて、手足や口角を動かしている瑞穂の姿を観るのも非常に辛い。体を動かすことで健康を維持しているのだけれど、あの時の瑞穂は、人間ではなく、人体実験の被験者であり、人間のエゴの道具に見えてしまう。クライマックスにかけての場面は、人間として直視しなければならない現実でもあるのだろう。
東野圭吾の作品で、この作品は、いかにもシリアス的なSFミステリーサスペンスだった。
賛否両論に分かれるが、個人的には、この話はあんまり好きではなかった。いかにも、初っ端から暗い感じ。でも、ある意味は現実上の社会問題にもテーマにしているのではないかと思った。
この物語は脳死状態になった少女をサイボーグのような装置で生き返らせる話なのである。
この本書を読んでどう思ったことは、特に何を思っていたら方がいいのかがさっぱり分からなかった。
死んでいるかもしれないのに、生きていると判断し、死体を生かしていくこと。
つまり、遺族が死人のことを手放すと寂しいから、死体をわざと人形のように生かしておく。
あのまま生かしておいたら死体が腐ってしまうのではないか。
ここの話に出てくる登場人物はヤバくて、イカれている人達がほとんど出てくる場合もある。
今の現状の日本は、植物状態の患者が沢山います。
その中で回復した患者もいれば、長く持たずにそのまま亡くなってしまう患者もいます。
なかには、親族等の身内の方には、脳死の患者を手放したくない、脳が死んでいても、心臓が動いているから生きていると信じている方もいます。
この東野圭吾の小説の内容は結構、社会問題のテーマを的確にして、色々複雑だけれども、ミステリー・サスペンスとしてのジャンルが楽しめると思いました。
東野圭吾の作品の中で一番シリアスで社会問題をテーマにして取り上げている作品はこの作品だと思った。
他にも面白そうな東野圭吾の作品があるので、是非とも読んでみたいと思った。













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