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【人は二度は死なない】
「脳死」を題材に、「人間の死の定義とは?」を問いかける作品。恥ずかしながら、「脳死」や「心臓移植」に関する知識もないので、ただただ登場人物の気持ちを慮ることしかできなかったのだが、本当に心苦しかった。人工的な処置を施されて、手足や口角を動かしている瑞穂の姿を観るのも非常に辛い。体を動かすことで健康を維持しているのだけれど、あの時の瑞穂は、人間ではなく、人体実験の被験者であり、人間のエゴの道具に見えてしまう。クライマックスにかけての場面は、人間として直視しなければならない現実でもあるのだろう。