ありがとう
0
ピースボートに乗る若者たちを調査した1冊
なぜピースボートに乗るのかと言うと閉塞感の打破を旅に求める人が多い。帰国してからの彼らの生き方まで調査がされていて、自分たちを承認してくれる環境さえあれば普通に働く人たちが多い。一方自分探しをやめられない現代的不幸は何だか分かる気がした。
ルポルタージュとして読んでも楽しいし、日本の観光旅行の歴史も分かりやすく説明されている。
最近、「コミュニティ」や「居場所」は、若者や生きづらさを抱えた人を救う万能薬のように語られることが多い。しかし、それは本当なのか。本書は、「世界平和」や「夢」をかかげたクルーズ船・ピースボートに乗り込んだ東大の院生による、社会学的調査・分析の報告である。なんらかの夢や希望をもって乗り込んだはずの船内で、繰り広げられる驚きの光景。それは、日本社会のある部分を誇張した縮図であった。希望がないようでいて、実は「夢をあきらめさせてくれない」社会で、最後には「若者に夢をあきらめさせろ!」とまで言うようになった著者は、何を見、何を感じたのか。若者の「貧しさ」と「寂しさ」への処方箋としてもちあげられる「承認の共同体」の可能性と限界を探っていく。
ピースボートに乗る若者たちを調査した1冊
なぜピースボートに乗るのかと言うと閉塞感の打破を旅に求める人が多い。帰国してからの彼らの生き方まで調査がされていて、自分たちを承認してくれる環境さえあれば普通に働く人たちが多い。一方自分探しをやめられない現代的不幸は何だか分かる気がした。
ルポルタージュとして読んでも楽しいし、日本の観光旅行の歴史も分かりやすく説明されている。