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『国境で読み解くヨーロッパ』の読書感想文をご紹介します。
本書を読んで、国境が持つ奥深さに引き込まれました。
単なる線引きではなく、歴史、文化、そして人々の営みが複雑に絡み合った「境界」として国境を捉える視点が新鮮でした。
特に印象的だったのは、シェンゲン協定によって物理的な国境が希薄になった現代においても、人々の心の中や生活様式の中に「見えない国境」が依然として存在しているという指摘です。
各章で紹介される具体的な国境地帯のエピソードは、それぞれの地域の多様性と、そこで暮らす人々の知恵や葛藤を鮮やかに描き出していました。
地図を片手に、ヨーロッパの国境を旅しているかのような気分になれる一冊でした。