小6の拓人、忍、宇太佳はスケボーが大好きな仲良し三人組。
スケボー練習場所で出会った神社の管理人、田中さんにけがをさせてしまい、田中さんの身の周りのことを手伝うようになります。
11歳の少年たちは85歳の田中さんと交流することで
戦争での出来事を知ることに・・・というあらすじでした。
戦争を経験した方たちが少なくなり、
戦争を知らない世代への継承が昨今の課題になっています。
年齢がだいぶ離れた人たちから
戦争体験をいきなり、聞かされても
実感が湧きづらかったり、どう感じたらいいか分からず
話を聞いただけみたいになってしまう背景には、
子供時代を真っただ中の小学生や未就学児は
「大人は生まれたときから大人」みたいな感覚が
あったりするのかもなと漠然と感じました。。
小説に出てくる田中さんのように、
戦争を体験したときはあなたたちと同じ年で
同じ立場だったことから伝えるとより
身に染みるのかもしれません。
小学館児童出版文学賞に選ばれていることもあり、
小中学生に読みやすい表現となっています。
戦争でのエピソードも過激すぎず、
ソフトでありながらも、戦争や平和について考えてほしいことがしっかり伝わる1冊でした。