「在庫管理」について、みなさんはどんなイメージをお持ちでしょうか。「ウチは小規模だから関係ない」と思っているとしたら、それはもったいない誤解です。

在庫管理は、メーカーはもちろん、卸・小売などの流通業、ネットショップなど、リアルな形のある商品を扱っているならば、業種・規模を問わず、どんな会社でも必要な技術であり、地味ではありますが役に立ちます。

もし、在庫管理をやったことがなかったとしたなら、ぜひ、本書を読んでチャレンジしてみてください。倉庫がすっきりと片づいて使いやすくなったり、過剰在庫が減ってキャッシュフローがよくなったり、いいことが色々起こるはずです。

この本は、在庫管理の初学者に向けて、考え方の基礎となる情報をとりまとめてお伝えするものです。適正在庫量の維持に必要な本的な計算も含め、すべてオープンにしています。ですから、ご自身で、ご自身の会社の在庫状況についてシミュレーションを行ってみることも可能です。

第1章 もしも在庫管理を任されたら

第2章 「在庫」とは何か

第3章 在庫量のコントロールをいかに成功させるか

第4章 ムダをなくし利益を生み出す在庫管理改善へのステップ

第5章 在庫管理システムの特徴と活用事例

第6章 これからの物流と在庫管理

「在庫」とは、「将来、販売したり、生産に使ったりするために備えて所有するモノ」をいいます。そして、売りきったり、使いきることができなければ、その分はお金に換えることができないので、結果として会社は損失を被ります。お金に換えられない在庫が大量に残れば、倒産につながることさえあります。そこで必要となるのが、「在庫管理」です。

　本書は、在庫管理の必要性と基礎知識から、在庫管理の方法、適正在庫の決め方、在庫コストの削減のしかた、そして在庫管理を織り込んだ経営戦略の立て方、さらには倉庫などのAIを活用した自動化、管理業務そのものDX化などの新しいしくみまで、図解とわかりやすい解説でやさしく手ほどきします。

　仕入や物流の担当者・管理者はもちろん、生産現場で働く人や経営や経理・財務の責任者など、利益に直結する在庫管理の知識を身につけなければならない人にも最適の入門書です。