世界で3兆円に迫る売上高を誇る巨大企業、サントリーは、同時に日本最大の非上場企業、ファミリー企業でもある。2014年、米ビーム社を買収し、文字通りグローバル企業となったサントリーにとって、経営の世襲はプラスか、マイナスか。2001年からグループを率いる総帥、佐治信忠はマスコミにほとんど登場しないことから、日本一ミステリアスな経営者と呼ばれてきた。その佐治が、今回初めて、その信念とプライベートのすべてを語った。

佐治の言葉は明快だ。

・社長は運の強い人間であることが必要。

・大きな夢を掲げないと、社員だってついてこない。

・自分だけが得をすればよいという考えの人がオーナーや社長であったら困る。

・（トップは）苦しいな、しんどいなと思った時も明るく努めないといけない。

現社長の新浪剛史、次期社長最有力候補の鳥井信宏、2人のロングインタビューも所収。

■リーダーシップに「正解（シングル・アンサー）」はない。戦国時代を勝ち抜いた武将たちや、最強の経営者たちは皆、「自分解」で勝負している。リーダーとして何を武器に、どう戦うべきか。あなただけの答えを見出せ。

■まずは、自分の力でコントロールできることと、できないことを区別する。両者を混同すると、リーダーとして適切な手を打てなくなる。そのうえで、経営者やリーダーの戦い方を類型化した「リーダーシップ・マトリクス」から、最も自分が得意とする戦い方を探し当てよう。

■「軍師型」「ビジョナリー型」「堅実派」「率先垂範型」といった4つの戦い方のうち、あなたが最も得意とするのはどれか。優れたリーダーは、既存事業の改革や収益改善、新規事業の立ち上げといった多様な場面を、いずれも最も自分が得意とする戦い方で勝負し、成功を手にしている。実際の企業や経営者の事例をまじえながら、リーダー、マネジャーとして成功するための原理原則を明らかにする。

第1章　リーダーシップに正解はない

第2章　できることと、できないことを区別する

第3章　得意技を知るーー最も得意な戦い方はどれか？

第4章　ジレンマを乗り越える

第5章　答えのない時代だからこそ求められるもの

あなたの仕事でいちばん大事な問いは何か。組織の現状を把握し、将来のあるべき姿を探るための経営ツールとしてドラッカーが開発した、最もシンプルで奥深い自己評価法。